Vol.03 ぐっすり眠れる明るさがあります。

まだまだ寝苦しい残暑。とかく睡眠不足になりがちです。
羊を数える。推理小説を30分読む。外泊時に専用枕を持ち歩く。
ぐっすり眠るためのテクニックは人それぞれですね。
アルコールが入眠時の友という方もいらっしゃるのでは。
それほど私たちは、入眠時の環境に敏感です。でも意外に忘れられがちなのが明るさのこと。照明も、快適な睡眠を考える上で、大切な環境のひとつです。一般に、暗い方が眠りやすいと思われがちですが、完全な暗室状態は、逆に不安感を生み、なかなか寝付けなかったりします。また夜中に目を覚ました際に、方向や位置がわからず、パニックに陥るケースもあるようです。

ある報告では、人が落ち着いて眠れる明るさは、1~30ルクス。ちなみに1ルクスはホテルでフットライトだけをつけた時のベッドサイドの明るさに相当します。部屋の明るさが、30ルクスを超えると睡眠が浅くなり、50ルクス以上では、無意識のうちに布団や手で目を覆ったりするようになるそうです。これは、睡眠を妨げる光を遮ろうと、人間の防御本能が自然と働くためだと考えられています。眠れない日が続くと、日中の活動にも影響が出ます。例えば、寝室の照明を間接照明にするだけでもずいぶん寝付きがよくなるようですよ。快適な朝、素敵な一日は上手な睡眠がつれてきます。

掲載年月 1997年08月

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