Vol.26 兼好法師も気にした胃腸の健康。

「おぼしき事言はぬは腹ふくるるわざ」とは、徒然草の一節。
思っている事を言わずにためこむことは、昔から胃の負担になっていたようですね。
ところで、皆さんが日頃感じている軽い胸やけやもたれ、膨満感が、実は胃からのSOSであることをご存じですか。これが今話題の「ディスぺプシア」。胃への血流が悪くなり消化機能が低下するというもので、欧米では医学的にも病気とみなされています。今や日本人の4人に1人とも言われるこの症状。いつものことと放っておくと、睡眠障害や活力減退などにもつながるので要注意です。

『ディスペプシア』の主な原因は、ストレスと食生活の乱れ。胃腸には脳細胞と同種の細胞が分布しており、それらが自律神経でつながっているため、頭で感じたことが伝わりやすいのです。そしてこれからの季節、十分注意したいのが、ストレスで弱った胃腸に追い討ちをかける、忘年会での暴飲暴食。お酒を飲む前に、胃粘膜を守ってくれる乳製品をとっておく、酒の肴には、油分の多いものを控え、刺身、焼物、さらには、ビタミン豊富な野菜類を選ぶ、などの心がけを。忘年会で、上手にストレス発散。心も体もスッキリさせて、新しい世紀を迎えましょう。

掲載年月 2000年11月

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