Vol.31 野菜の、根も葉も皮もある話。

来たる8月31日は、「ヤサイの日」。
そこで今回は、夏のトラブルとお別れするための野菜活用法をご紹介します。
まずは、夏バテ。その主な原因は、水分の過剰摂取による消化機能の低下です。
そこでおすすめしたいのが、大根。大根に含まれるジアスターゼは、消化を促進します。日焼け後のお肌が気になる方は、ジャガイモ・人参をどうぞ。この時季のジャガイモは、皮膚の代謝をよくするビタミンCが春先の約4倍。人参も、ビタミンAに変化して肌のコンディションを整えるカロチンが約2倍と豊富です。

ところでみなさんは、「一物全体食」という言葉をご存じですか?食物をまるごと食べてバランスよく栄養をとるという中国の思想。事実、キャベツの一番外側の葉には、全体平均の約2.7倍、大根の葉には約2.1倍のビタミンCが含まれていたというデータもあります。これらの部分を捨てるのは、わざわざ栄養を切り捨てるようなものですよ。もちろん皮も捨てずにご活用ください。コトコト煮込めば、水溶性の食物繊維やミネラルがとけだした栄養満点のスープの出来あがり。特に、秋野菜は冬に向けて身を守ろうとするため、皮の近くにたくさん栄養をたくわえていますからね。野菜をまるごと食べて、まるごと元気な体を作りましょう。
 

(2021年5月追記)

2001年08月に掲載した本記事におきまして、オクラの粘りの成分はムチンと記載していましたが、ムチンは含まれていないことがわかりましたので、以下のとおり訂正しました。

【訂正前】
そこでおすすめしたいのが、オクラと大根。オクラの粘りの成分ムチンは、胃の粘膜を守り、大根に含まれるジアスターゼは、消化を促進します。

【訂正後】
そこでおすすめしたいのが、大根。大根に含まれるジアスターゼは、消化を促進します。

掲載年月 2001年08月

三角の再生ボタンをクリックすると、上の文章をナレーターによる音声でお楽しみいただけます。

関連情報