Vol.51 もの忘れ?脳プロブレム。

人の名前が、ノドまで出かかっているのに思い出せない。
そんな経験、ありますよね。
私たちが何かを思い出す時、脳の中では、前頭葉から記憶の貯蔵庫へ信号が送られます。
「もの忘れ」は、この信号が弱まったり、信号の流れる回路が途切れてしまうことで起こる現象。情報が脳から消えるわけではありません。ところでみなさん、もの忘れは歳のせいとあきらめていませんか。実は最近、脳は大人になっても成長することが証明されました。老化とともに脳の神経細胞は減少するばかり、というこれまでの常識は破られ、年齢に関わらず、鍛えることで脳を活性化できることが分かってきたのです。

もの忘れ防止には、脳の司令塔である前頭葉を鍛えることがポイント。まずおすすめしたいのが「イメージトレーニング」。手軽な方法が料理です。出来上がりを思い浮かべながら、買い物へ行き、調理し、想像した味に近づける。そんな一連の行動が前頭葉を刺激します。起床時に一日の仕事の流れをざっとイメージするのも○。その時、声に出したりメモを取るなどすると、さらに効果的ですよ。また「運動」も前頭葉の活性化に。これからの季節なら、散歩がいいですね。木々や風で季節を感じたり、いつもと違う道を歩くなど、五感をフル活用するのがコツ。もう歳だから、なんてアタマから決めつけず、いつまでも若々しい脳を目指しましょう。

掲載年月 2005年09月

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