Vol.80 こいつは春から体にいい「和」。

「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。旬の素材、美しい盛付けなどに加え、年中行事に深く関わる文化的な側面も評価されたようです。そこでお正月も近い今、「おせち」のお話。おせちの重箱を彩る食材には五穀豊穣や家族の健康、繁栄の願いが込められています。例えば黒豆なら「まめに暮らせるように」、レンコンは「見通しよく」、くわいは「芽が出るように」など縁起物が並んでいますが、黒豆は更年期障害や骨粗しょう症対策に、レンコンは胃潰瘍・胃炎や風邪の予防に有効で、くわいは血圧の上昇を抑える働きがあるなど、健康面でも優れているのです。「酸・苦・甘・辛・鹹(かん)」の五味、「青・赤・黄・白・黒」の五色、そして「煮・焼・蒸・揚・生」の五法が和食の基本。ごまめ、かずのこ、だて巻き、黒豆、なますなど、味・彩りが豊かで調理法も多彩なおせち料理は、まさに和食の代表選手。さらに、お酒が進むお正月だからこそ一品加えたいのが、ミネラル豊富で血糖値の上昇を抑えてくれる葉物の野菜。ほうれん草、小松菜、春菊などサラダやおひたしにしてみてはいかがですか。新しい一年も元旦からバランスのいい食事を心がけ、健やかな毎日をお送りください。

掲載年月 2013年12月

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