薬の効果を十分に発揮するには
くすりの主作用(本来の効き目)や副作用は、血液中のくすりの濃度(血中濃度)やくすりを代謝する酵素の影響によって左右されます。基本的には、くすりの血中濃度が高くなれば作用が強く現れ、血中濃度が低くなれば作用は弱くなります。
くすりの指標「血中濃度」
血中濃度とは、血液中にくすりの有効成分がどの程度含まれているかを表しています。血中濃度がある一定量に達して、初めて効果が表れます。一方で、血中濃度が上がりすぎると、副作用を生じることがあります。
くすりの効果を最大限発揮させるには
処方された薬も一般用医薬品(OTC)も、くすりはどの程度の血中濃度でくすりの主作用が最大限に発揮するのか、どの程度の血中濃度で副作用が起こるのかが確認された上で、くすりの飲み方(用法)、飲む量(用量)が決められています。
くすりの用法・用量は、くすりの血中濃度を一定に保ち、くすりの有用性を最大限に高め、副作用のリスクを最小限にするよう配慮されています。くすりを飲む回数や量が不十分だと、くすりの効果が出にくいですし、くすりの量を勝手に増やして飲むと重篤な副作用が現れることもあります。定められた用法・用量を守ることで、くすりを安全かつ有効に利用することができます。

※上記のグラフは一例で、血中濃度の変化はくすりごとに異なります。