服用方法で異なるくすりの種類
くすりには口から飲む「内服薬」、血液、皮内、皮下、筋肉内などに注入する「注射薬」、皮膚などに塗ったり貼ったりして用いられる「外用薬」があります。それぞれについて紹介します。
口から飲む「内服薬」
もっとも使用頻度の高いくすりと言えば、粉薬(散剤・細粒剤)、錠剤、カプセル剤、液剤など、口から飲む内服薬でしょう。 錠剤やカプセル剤の中には、苦くて飲みにくいくすりを飲みやすくしていたり、体内での吸収をコントロールしていたりするものもあります。かみ砕いたり、カプセルの中から出したりせず、そのまま水かぬるま湯といっしょに飲むようにしましょう。ただし、かみ砕いて飲むくすりもありますので、その場合には医師・歯科医師、薬剤師等の指示に従ってください。
医師か、医師の管理の下でしか受けられない「注射薬」
皮内、皮下、筋肉内、静脈などに注射して、体内に直接送り込むくすりを注射薬と言います。糖尿病のインスリン注射など一部の病気を除き、原則的に、注射薬は医師か、医師の管理の下で看護師が投与します。静脈注射の場合は血管に直接、くすりを送り込むので、即効性があり、効果も非常に高いです。皮内、皮下、筋肉に注射した場合も、口から飲むよりも速く、確実に血液中に送られます。
皮膚から有効成分が浸透する「外用薬」

内服薬や注射薬以外のくすりを外用薬と呼びます。ねんざしたときの湿布、湿疹や虫さされなどの塗り薬、点眼薬(目薬)、うがい薬やのどの炎症を抑える噴霧薬、ぜんそくの吸入薬や貼り薬、肛門に注入する坐薬などがあります。外用薬は皮膚や粘膜の毛細血管がくすりの成分を吸収し、体内で作用します。用途や使い方はさまざまなので、使用部位をきちんと確認して、定められた使い方を守るようにしましょう。