福祉サービス

監修 村田美穂先生

パーキンソン病患者さんのための福祉サービスとして、さまざまな公的支援制度が整備されています。

厚生労働省特定疾患治療研究事業は、いわゆる難病が対象でパーキンソン病も対象となっています。この事業では、医療費の自己負担金に対し所得に応じて全額給付か自己負担金の減額が行われます(特定疾患医療費助成制度)。

介護保険制度

介護保険制度は、もともとは65歳以上の方を対象とした制度ですが、40~65歳のパーキンソン病など、特定疾患の方もサービスを利用できます。

介護保険制度では、介護の程度に応じて訪問介護、訪問看護、訪問入浴、訪問リハビリテーションなどの居宅サービスが受けられるほか、デイケアサービス、ショートステイの利用もできます。

身体障害福祉法による制度

身体障害福祉法による制度では、身体障害者手帳の交付を受けることで、さまざまなサービスを受けることができます。手帳には障害の程度による等級があり、その等級によって受けられるサービスの内容も異なってきます。

高額医療費制度

高額医療費制度では、1カ月の医療費の自己負担額が限度額を超えた場合には、超過分を払い戻すことができます。

傷病手当金・障害年金の制度

傷病手当金・障害年金の制度では、3日間以上会社を休んだために給与がもらえない場合、健康保険から標準報酬月額の3分の2が現金で支給されます。

また、国民年金、厚生年金などに障害年金の申請もできます。

障害者自立支援法による制度

障害者自立支援法による制度では、介護給付、訓練等給付、自立支援医療、地域からの支援が受けられますが、介護保険の給付対象となっている方は、介護保険の利用が優先されます。

このほか、市区町村が独自の助成制度を設けている場合もあります。詳しいことは、病院のソーシャルワーカーや市区町村の関係窓口でお尋ねください。

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