「栄養の工夫レシピ」患者さん実践レポートl みんなの工夫

「栄養の工夫レシピ」患者さん実践レポートl みんなの工夫

管理栄養士監修:株式会社おいしい健康 管理栄養士

毎日料理を作っているパーキンソン病患者さんに、実際にリハビリキッチンで紹介しているレシピや工夫を試していただいた「実践レポ」2回目。

今回はパーキンソン病患者さんによくみられる「体重維持」や「飲みこみにくさ」などの悩みに沿ったレシピを試していただきました。レシピにはリハビリのために、あえて細かい作業を多くしているものもあります。実際に作ってみていかがだったのでしょうか。みなさんも作るときの参考にしてくださいね。

リハビリキッチンのレシピや工夫を実践していかがでしたか?

みんなの発見・気付き

  • 食べやすくコンパクトなサイズにすると、食事時間の短縮にもなる
  • 市販のものをアレンジするレシピは、献立に取り入れやすい
  • やっぱり家族の喜ぶ顔が原動力

ポテトマヨネーズグラタン

ポテトマヨネーズグラタン

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Makiさん:私は薬の効き目が落ちたオフの状態になると全く動けなくなってしまうので、途中でもいったん料理を中断して、キッチンから離れないといけないんです。時間がかかる料理は難しいので、1時間以内にできそうなレシピを試しました。
薬が切れてきたときに作ったので、トースターに出し入れする動作が、私には少し難しく感じましたが、うまくできあがりました。

※オン・オフとは
薬の効果が途切れる時間帯が出ることをウェアリング・オフ現象と呼び、省略して「オフ」と呼ばれています。反対に薬が効いている時間帯は「オン」と呼ばれています。

パーキンソン病 用語集

豚バラ⾁でくるくるしゃぶしゃぶ

豚バラ⾁でくるくるしゃぶしゃぶ

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Makiさん:最初はピーラーで薄く材料をむくのがうまくできなかったんです。でも解説を読むと、「野菜をおいてピーラーを使うといい」と書いてあって。その後は、うまく作業ができました。
少し時間がかかる料理で、薬の効き目が切れてしまったため、手が動かしづらくなって巻く作業がうまくできなかったのですが、材料を巻いてコンパクトにすることで食べやすくなるんだな、と新たに発見できました。

電⼦レンジで 本格コーンポタージュ

電⼦レンジで 本格コーンポタージュ

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Makiさん:混ぜるだけだったので、うまくできました。ササッとすぐできる料理なので、お薬を飲むタイミングを考えながら、うまく活用できるといいなと思いました。

レオさん:手軽にできてよかったです。仕上げに生クリームかけたらすごくおいしくて、新たな発見になりました。手間がかかるレシピと、簡単にできるレシピの差が大きいので、その中間の難易度のレシピがあると、なおよかったと思います。

カステラアイスのヨーグルトがけ

カステラアイスのヨーグルトがけ

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RENさん:作ってみて、これが大好きに。のどごしがよく、ヨーグルトなしでも、おいしく食べられそうです。

ヨシミンさん:カステラは、フルーツを盛り合わせてもよさそうですね。

薬剤師コメント

パーキンソン病のお薬(L-ドパ製剤)の効果が弱まることがあるため、牛乳やたんぱく質の多い食事は、服薬の前後2時間程度を避けて摂るようにしましょう。

かに⽟⾵ あんかけ

かに⽟⾵ あんかけ

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Makiさん:「電⼦レンジで あんかけ⾵チャーハン」のページの応用編にあった「かに⽟⾵ あんかけ」を作りました。電子レンジで簡単に「あん」ができるレシピだったので、ほかの料理にも応用できていいなと思って。
飲みこみにくさも問題はなかったです。

管理栄養士コメント

あんかけの「あん」は、片栗粉が沈殿しやすいので、しっかり混ざっていなかったり、そのまま時間がたったりするとダマになる可能性があります。
加熱して30〜40秒で一度取り出し、よく混ぜて沈殿した片栗粉を溶かしてから再度30秒加熱したところでもう一度混ぜ、片栗粉が溶けたら残りの1分間加熱すると、滑らかなあんになると思います。
容器が熱くなるので、やけどに注意して試してみてください。(おいしい健康 管理栄養士)

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