パーキンソン病患者さんの食のお悩みと工夫

パーキンソン病患者さんの食のお悩みと工夫

医師監修:東京医科大学 神経学分野 主任教授 赫(てらし) 寛雄 先生
管理栄養士監修:株式会社おいしい健康 管理栄養士

パーキンソン病患者さんに「料理をしながらリハビリをする」ことをコンセプトに、さまざまなレシピや工夫を紹介している「リハビリキッチン」。

今回は料理を毎日作っている患者さんに、パーキンソン病特有の悩みや実際にしている工夫、毎日のリハビリについてお話を伺うオンライン座談会を開催しました。

前編では料理の下ごしらえや調理中のお悩み、後編では料理を続けるモチベーション、そして料理以外で行っているリハビリについて伺いました。さらに、リハビリキッチン内のレシピの実践レポートにも挑戦していただきました。

料理について、患者さんが悩んでいることとは?[オンライン座談会・前編]

料理を毎日作っている患者さんに、パーキンソン病特有の悩みや実際にしている工夫を伺いました。前編のテーマは、「料理の下ごしらえ」と「調理中の悩み」です。

料理について、患者さんが悩んでいることとは?[オンライン座談会・後編]

座談会企画の後編。テーマは、「料理が億劫なときのモチベーションの上げ方」と「毎日のリハビリ」についてです。

「リハビリレシピ動画」患者さん実践レポート

座談会に参加いただいた患者さんに、リハビリレシピを実践していただきました。どんな新しい発見や気付きはあったのか、お話を伺いました。

「栄養の工夫レシピ」患者さん実践レポート

パーキンソン病患者さんによくみられる「体重維持」や「飲みこみにくさ」などの悩みに沿ったレシピを試していただきました。実際に作ってみていかがだったのでしょうか。

料理、食事、リハビリのよくあるお悩みとみんなの工夫

患者さんが抱えている料理や食事、さらにはリハビリについての気になる悩みについて、医師と管理栄養士がお答えします。
さらに「みんなの工夫」と題して、毎日料理をしているパーキンソン病患者さんに、普段行っている工夫を伺いました。

座談会に参加いただいた方のプロフィール

(左から)
RENさん: 60代、女性。罹病期間は14年。10年目を過ぎたころから薬の効いている時間が短く感じるようになる。洗い物などの円を描くような動きが苦手。体重減少や転倒が最近のお困りごと。

ヨシミンさん:60代、女性。パーキンソン病を発症して17年目。外出時はショッピングカートを杖代わりにしているが、自宅では歩行器を使用。

レオさん: 50代、女性。発症から10年目。2〜3年前から薬が効いているオンの時と、効きが悪くなるオフ(※)の時の差が激しいと感じるようになった。歩行器は使用していないが、長距離の移動が難しくなったと思っている。

※オン・オフとは
薬の効果が途切れる時間帯が出ることをウェアリング・オフ現象と呼び、省略して「オフ」と呼ばれています。反対に薬が効いている時間帯は「オン」と呼ばれています。

パーキンソン病 用語集

(左から)
Makiさん:50代、女性。パーキンソン病との付き合いは約14年。2年ほど前から味覚障害、嗅覚障害があり、薬が飲みこみにくいときもある。最近、特に困っているのが“すくみ足”。普段の食事は自分で作っている。

虹の谷さん:50代、女性。40代後半ぐらいから体の動きが悪いと感じるようになり、3年前にパーキンソン病と診断されて内服を開始。左半身から症状が出始め、最近は手指を使う動作が行いにくいと感じている。普段は杖歩行をしている。

(左から)
山口さん:50代、女性。パーキンソン病を発症して6年目。日常生活に支障はなく、薬が効いているときはさまざまな運動にも積極的に取り組んでいる。小声や無表情になっていると感じることがある。

るーみんさん:60代、男性。パーキンソン病の診断が確定したのは9年前。一番困っているのは、歩くのが大変なこと。バランスが取りづらく、つんのめりそうになることもある。もともと料理はしていなかったが、定年してからは家庭での食事作りを担当。

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