本格スパイシーチキンカレー|パーキンソン病患者さんのためのリハビリレシピ

リハビリ監修:作業療法士 廣瀬哲司先生、理学療法士 岡本香菜子先生
レシピ監修:株式会社おいしい健康 管理栄養士

~パーキンソン病患者さんのためのリハビリキッチン~

レシピに込める想い・リハビリポイント

ルウを使わずにスパイスで作る本格チキンカレー。肉の下味にだけでなく、最後にもスパイスを加えることで、より香り高く仕上がり、嗅覚を刺激してくれます。具材を炒めたり、カレーを煮込んだりする動作を行うときに、腕全体を使って、ダイナミックな動きを意識しましょう。

リハビリポイント① 作業療法士 廣瀬哲司先生

炒めながら材料をまぜる動作がありますが、片手でフライパンを動かしながら、もう一方の手で木べらを持ってみるなど、できる範囲でよいので両手で行う動作を意識しましょう。
また、鍋で材料を煮込むときは、鍋の様子を見守る時間が長いため、休憩したり、流し台などをつかみながら動作したりしてもよいでしょう。

リハビリポイント② 理学療法士 岡本香菜子先生

調理中は、作業に集中して動作が小さくなりやすいものです。例えば鍋を扱うときなども腕を大きく動かすようにしてみてくださいね。

※乳製品の摂取について
乳製品をパーキンソン病のお薬(L-ドパ製剤)と一緒に摂ると、お薬が吸収されにくくなり、効果が弱まることがあります。お薬の服用前後2時間ほど時間を空けて摂るようにしましょう。
監修:有限会社山富・ませ調剤薬局 代表取締役/薬剤師 間瀬 定政 先生

      
栄養価(1人分)
【エネルギー】 599 kcal 【タンパク質】 25.2 g
【脂質】 22.4 g 【炭水化物】 72.0 g
【食物繊維】 6.0 g 【食塩相当量】 2.5 g

材料(4人分)

      
材料詳細
鶏もも肉 400g
A : 鶏もも肉下味 にんにく(すりおろし) 4g
しょうが(すりおろし) 12g
カレー粉 大さじ1(6g)
プレーンヨーグルト 200g
はちみつ 大さじ1/2弱(10g)
小さじ1(6g)
大さじ1(12g)
クミンシード 小さじ1(2g)
赤とうがらし 0.5g
玉ねぎ 400g
カレー粉 大さじ1/2(3g)
ホールトマト缶 360g
200ml
ローリエ 少々(1枚)
ガラムマサラ
小さじ1/2(1g)
小さじ1/2(3g)
生クリーム 大さじ1と1/3(20g)
麦ごはん(押麦3割) 600g

料理を始める前に

【調理前】
必要な道具・食材を準備し、調理スペースや歩く場所に不要なものは置かない。
【調理中】
姿勢を正したり、身体を大きく動かすように意識する。(腰の曲げ伸ばし、肩甲骨をまわす等)
【調理中】
疲れたら座るなど、休憩しやすい環境を整える。

【作り方】

1.鶏肉は一口大に切ります。

【固定する】まな板を使用するときは「ぬれ布巾」を敷いて、その上にまな板を置くと安定するため、安心して作業することができます。

2.A(鶏もも肉下味)の材料をボウルに入れしっかりと混ぜて、鶏肉を加えしっかりと合わせて20分ほどおきます。

3.玉ねぎは薄切りにします。赤とうがらしは半分に切り、種を取り出します。

【ゆっくり動かす】材料を切るときは、しっかりと材料を抑え、包丁はゆっくり動かします。

4.鍋に油とクミンシード、赤とうがらしを入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら玉ねぎを加えて飴色になるまで30分程炒めます。

【腕全体を使う】鍋で材料を炒めるときは、腕全体を使ってダイナミックな動きを意識しましょう。

【両手を使う】鍋を動かしながら炒めるなど、両手で動作することも意識しましょう。

5.カレー粉を加えて混ぜ合わせます。玉ねぎ全体になじんだら、トマト缶と水、ローリエを加え蓋をして10分ほど中火で煮込みます。

6.2の鶏肉を加えしっかりと混ぜ合わせます。ときどきかき混ぜながら、さらに15分程煮込みます。仕上げにガラムマサラと塩を加えます。

【疲れたら休む】煮込み時間を待つ間は休憩できるような場所を確保しておくとよいでしょう。

7.器にご飯を盛り、カレーをかけます。

気分を変えて作るなら

同じ材料と分量で別のアレンジも!
ちょっと違う手順の動きにトライして、新しい一品に仕上げましょう。

玉ねぎをじっくり煮込む。
本格スパイシーチキンカレー

薄切りにした玉ねぎを鍋にそのまま入れて煮込むだけ。焦げないように、木べらでときどきかき混ぜながら、じっくりコトコト煮込みましょう。飴色玉ねぎを作るカレーより、火にかける時間は半分に短縮できます。

気分を変えて①
玉ねぎを切るときは、しっかりと玉ねぎを抑え、包丁をゆっくりと動かしましょう
気分を変えて②
焦げないように、木べらでときどきかき混ぜて煮込んだらできあがりです。

リハビリポイント・栄養アドバイス

炒めながら材料をまぜる動作がありますが、片手でフライパンを動かしながら、もう一方の手で木べらを持ってみるなど、できる範囲でよいので両手で行う動作を意識しましょう。

また、鍋で材料を煮込むときは、鍋の様子を見守る時間が長いため、休憩したり、流し台などをつかみながら動作してもよいでしょう。

作業療法士 廣瀬哲司先生

調理中は、作業に集中して動作が小さくなりやすいものです。例えば鍋を扱うときなども腕を大きく動かすようにしてみてくださいね。

理学療法士 岡本香奈子先生

辛さが気になるときは、唐辛子を半分にする、もしくは唐辛子を入れない、など量を減らして調節してください。4人分が作りやすい分量です。余ったら冷凍保存できるので、作り置きにも便利なレシピです。

おいしい健康 管理栄養士

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